[理系の進路]バイオ系に進む?バイオ系が就職でぶち当たる問題とは

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【理系の進路】バイオ系に進む?バイオ系が就職でぶち当たる問題とは

Gonです。

高校時代の文理選択は、人生の大きなターニングポイントのひとつです。

たらればですが、もしもあの時、文系を選択していたならば…今とは全く違った人生を送っていたはずです。

自分自身が所謂「バイオ系」に進み、今はバイオ業界で研究開発を生業としています。それは、高校時代に「理系」を選択し、その後の大学選びで「バイオ」、「生命科学」をキーワードに農学部へ進学したことに始まります。私がまだ高校生だった2000年代前半はSNSはもちろん、ブログもほとんどなく、情報収集をネットでするということ自体珍しい時代だったと思います。何か情報を得ようと思えば、第一選択は書籍(本)でした。

結局、私は本にも助けられ、自分がしたいことを信じ、バイオ系の道へ進み、そのまま社会人になりました。今、振り返ると当時は気づきもしなかったこと、思いもしなかった「バイオ系に潜む問題・課題」の数々についてこのブログの読者の方とシェアしたいと考え、この記事を書きました。

夢がある高校生や大学生達の未来を変えてやろうという悪意がないことを予め断っておきます。ただ、バイオ系の現実を知って欲しいのです。

バイオとは何だろう?

今回は「バイオ」という分野を紹介します。理系では、工学系を選ぶ人が多いですが、バイオ系も人気の高い進路です。農産物や食品、細胞などを取り扱うため、理系の女子学生から人気を集めており、バイオ系の学部・専攻は女子学生比率は総じて高めです。

バイオとは、biologyの略語です。広義には生物学を意味します。そこから派生したより専門的な分野、学問領域は多岐に渡りますが、それらを全て含め、このブログ、この記事ではバイオと呼びます。

具体的には、農学、園芸学、果樹学、細胞生物学、分子生物学、遺伝学、生物化学、微生物学、食品科学…が該当するでしょう。いずれも世間一般的にバイオ分野に含まれる学問だと思います。また、これらはバイオテクノロジーとも呼ばれることがあります。人によっては、薬学や生物化学工学などの分野も含めてバイオとして考えるかもしれませんが、薬学や生物化学工学は少し系統が違うと私は考えています(特に、就職面でニーズに差がある)。

 

バイオ系の就職先は?

バイオ系の学部がある大学へ進学したとして、次に気になるのが就職先についてです。やはり、バイオ系の就職は苦労するとよく言われます。選ばなければ苦労しませんが、就職先でもバイオにもしもこだわるのであれば、苦労することになるでしょう。

基本的に、よくあるバイオ系の学生の多くは以下のメーカー技術職や研究職を目指して就職活動を行います(経験談)。

  • ビールなどの各酒類メーカー
  • 調味料・菓子・乳製品・飲料・加工品などの各食品メーカー
  • 各医薬品・化粧品メーカー
  • バイオ関連の事業を有する化学メーカー

バイオ系のイメージにぴったりのところばかりです。多いように見えますが、実際はどうなのでしょうか。

  • 酒類は微生物による発酵で作られますからバイオ系のお家芸のようなもの。
  • 食品は生命に関わることですから、バイオ系のあらゆる学問分野から人気があります。
  • 医薬品も同じで、生命に関わることですから人気があります。化粧品も肌を美しくするために、生体適合性の高い素材を選ばなければならず、バイオに関する知識が活用できます。
  • 化学メーカーも兼業化が進み、バイオ分野の事業を有するメーカーが増えています。

 

実は…これこそがバイオ系の問題点

ここから一気に本質に迫っていきます。

その1:就職先(採用数ベース)が少ない

就職の話をしましたが、実はバイオ系の問題はここにあります。

バイオ系の選考を生かせる就職先って多いように見えて意外と少ないのです。もともとが狭き門だったんです。

研究職はどの専攻分野でも人気の職種ですが、大手企業と言えどもバイオ系の研究職は数人~多くて数十名です。この席を全国の大学・大学院生で争うことになります。もともとバイオ系は専攻の線引きが曖昧なので、少ない席に一斉に応募が集中します。

確かに、酒類も食品も医薬品もバイオ系の大学や専門学校で学んで得た知識を発揮できる環境かと思います。

学生時代に一生懸命勉強したことを社会人になっても活かして働きたい、と考えることは自然です。そのため、ほとんどのバイオ系学生は食品メーカー(酒類も含む)や製薬メーカーを目指していきます。実は、これらのメーカーを目指すのは、バイオ系の専攻者だけではありません。より深い薬学的な知識を有する薬学や医学専攻の学生や、バイオ系が弱い素養である事象の数的・物理的な解釈を得意とする工学専攻の学生、また深い専門知識を有する理学専攻の学生も交えた戦いとなります。実は、バイオ系にはこれらに勝る目立った強みは少なく、他の専攻の学生に圧倒されることもあります。

ここで技術職ではなく営業職を志望したならば、今度は文系・理系問わず全学生との椅子の取り合いになります。私の経験や周りを見ていても、たいていの学生は食品や医薬品を狙いながら、現実を知って視野を広げていき、最終的には化学メーカーやその他のメーカーへと選択肢を広げていきます

化学メーカーでも農薬、化粧品などバイオ系に関する事業を持ちますから人気です。こちらも狭き門です。もともと化学メーカーはプラスチックなどの樹脂、ゴム、繊維、化粧品など素材を中心とした化学製品がメインの事業ですから、バイオ系が活躍できるフィールドがあっても椅子の数(採用数)が少なかったりもします。

 

その2:バイオ系学部を設置する大学と学生の数が多い(飽和状態)

バイオ系の定番といえば、農学部や理学部の生物学科ですが、今ではこれらの学部が名前や姿、形を変え、全国に多くのバイオ系学部が乱立しています

その1とも深く関連しますが、そもそもバイオ系学部を設置する大学の数が多すぎると思います確かにバイオ系が得意とするライフサイエンス分野は国家の成長戦略かもしれませんが、就職先として卒業者を受け入れる企業の数が明らかに少ないと思います。

結局、皆が皆ではありませんが、学生時代に学んだ知識を活かそうと思えば、自然と食品や医薬品メーカーを目指すことになり就職活動が激化していきます。

 

その3:実学であるが、理数系や電気系の素養が身に付きづらい

バイオ系の多くは理論より実用に重きを置いた実学です。ここにも問題があります。

一般的なバイオ系の学生の特徴として、数的・物理的な理論の解釈が弱いことが多いです。理数系や電気系の科目は教養では学びますが、専門科目には含まれません。専門科目にあるのは、知識ベースの暗記科目が多いです。

私もバイオ系出身ですが、教養では物理学や数学などありましたが、専門科目では化学(特に、有機化学)がベースとなって他は微生物学、生化学、食品科学などを広く学んでいました。今だから分かりますが、企業で技術者として働くうえでは、数学的な処理に弱いのは致命的です。学生時代、自分が不勉強であったことが原因ですが、そもそもバイオ系のカリキュラムにも問題があるように感じます。

従って、企業から見たバイオ系学生のイメージは「理数系の素養に乏しい」ということになってしまいます。もちろん個人差はありますし、また気にしない企業も多く存在します。

その4:バイオ産業自体が少ない

バイオ系の産業って実はお金になりにくい性質があります。

仮に企業が投資をしたとしても、その後ペイできるかどうかは不透明で、リスクが潜んでいます。手堅く稼ぎたい企業には参入障壁が非常に高いと思います。

私が高校生の頃、21世紀はバイオテクノロジーの時代だ、と言われていました。微生物や細胞を使って、有用なモノを作ることは今に始まったわけではなく、古くから日本が得意としてきた技術です。昨今では、注目されるバイオ医薬品のようにバイオテクノロジーを応用した製品が世の中に生み出されているのは確かですが、まだまだ少ないのが実態です。

一方で、バイオ産業は「装置産業」とも言われ、その設備の導入や運営に係る費用や原材料費に資金がかかるうえ、運営にも技術的なノウハウが必要です。微生物や細胞を扱うとなると、社員の誰かがその面倒を見ることとなり、そのため製造にかかる時間も長くなる傾向にあります。つまり、長時間労働の温床となり人件費がかさむことにもなり兼ねません。

バイオ系の産業は、軌道に乗るまでは特に、ヒト・モノ・カネをうまく回していかなければ赤字を垂れ流すような事業となってしまう恐れがあります。資金力のある大手企業は別として、これが中堅や中小がなかなか手出しできない特徴かと考えています。

 

明るく考える

暗い話ばかりでしたが、もちろんバイオ系に進んで希望通りの進路に進んだ人もいます。

しかし、その裏では希望通りの進路に進めず、それでも諦めきれず派遣という道を選んだ人や、博士課程に進学した人仕方なくSE(システムエンジニア)のように別の分野へ進んだ人も多くいます。

まずは、自分が興味を持ったことを信じて、真剣に取り組めば自ずと道は拓けると思います。私も最初のキャリアは全然畑違いな分野でしたが、自分の気持ちに正直になり、転職したことで、今は学生時代に思い描いていた仕事をしています。

もしもそこに道がなくても、自分から切り拓けばいいのです。

 

工学系の魅力

実を言うと、工学部に進んでおけばよかった、少し後悔した時期がありました。

工学部では教授推薦などで大手メーカーの研究職や技術職に就職できる人が多くいます。バイオ系では、旧帝大以上でも工学部のような推薦はほとんど聞いたことがありません。

基本的には自由応募で就職活動に挑むことになります。同じくらいの難易度の大学入試を受けて進学したのに、大学で学ぶ専攻によってまさか就職で差が出るなんて、と思ったこともありました。

ものづくり業界(広くはメーカー)が存在する限り、工学系のニーズはやはり高いです。潰しがきくのが工学系だと思います。バイオ系には電気を触る知識もありませんし、機械も直せませんから、製造業の生産部門で工学系出身のエンジニアの多くが活躍しています。

 

バイオ系の就職・転職で困った時は

バイオ系の求人は、他の職種と比べても少し特殊かもしれません。大学院へ進んだからと言って、必ずしも研究職や開発職に就けるとは限りません。

この記事で紹介したようにもともとの採用数が少なく、研究開発職は新卒でも人気で、辞める人も少ないのが特徴です。

バイオ系の技術職や研究開発職を自力で探そうとするよりかは、転職エージェントを利用することをおススメします。もともと数が少ないので、転職エージェント各社が持つ非公開求人を含め、転職活動を行わなければ自分に合った企業を探すのも難しいと思います。

以下に具体的な転職サイト・サービスを紹介していますので、参考になれば幸いです。

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Gon
キャリアクエスト運営責任者。 20代のうちに転職を3回経験し、現在4社目。自身がキャリアに悩み、転職を繰り返した経験をベースに、同じようにキャリアへ悩む20代、30代に向けてキャリア開発支援、転職支援を行いたいと考えている。

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