他社でも通用する?技術者・エンジニアの市場価値を決める7つの要因

コラム

他社でも通用する?技術者・エンジニアの市場価値を決める7つの要因

お久しぶりです、Gonです。

私は普段、一般企業で技術者(研究開発)として就業しています。常々、技術者冥利に尽きるような「面白くワクワクする仕事」がしたいと考えていますが、それ以上にスキル・能力を磨き、自分の市場価値を高めていきたいです

今回は、技術者・エンジニアがそのキャリアを考えるうえで、その市場価値が何によって決まるのか、私なりに要因を考えてみます。これから社会人になろうとしている大学生や若手の技術者に読んで貰えると非常に嬉しく思います。

私自身、企業における技術者の就業環境は閉鎖的で「井の中の蛙」を産みやすい環境にあると感じています。井の中の蛙というのは、有名なことわざ「井の中の蛙大海を知らず」から引用しています。つまり、企業に所属することは「狭い世界(限定されたもの)」にいることと同じなのです。しかし、そこで学べることというのも当然あります。

そもそも技術の分野は広く、そして深いものです。その企業で出来ることが全てではないこと、「世界は果てしなく広いものである」と認識を持ちながら就業することが重要だと感じます。

他社との協業など外部と接点があればまだマシですが、その企業だけで完結するようでは尚更、井の中の蛙になりやすいです。

私が考える市場価値

市場価値というのは読んで字のごとく、市場から見た価値となります。

ここでいう市場は、「転職市場」のことです。価値というのは、「(自他含めた)企業からのニーズ」として言い換えることができます。

つまり、現職だけでなく「他社でも通用するようなスキルや能力」こそが「市場価値」ではないかと考えます。

注意すべきは、「市場価値」は常に変化を続けている点です。例えば、10年前の最新技術が陳腐化してしまうように、各業界の動向・トレンドの変化や新技術の登場によって企業からのニーズも日々変化を続けています。

また、十分な「知識」があっても、それを「アウトプット」する力がなければ意味がありません。「スキルや能力」には、このアウトプットする力という意味も含まれています。

技術者として、目の前の仕事へ誠心誠意向き合う姿勢はもちろん必要ですが、外部(他社や所属する業界の動き・トレンド)に対してもアンテナを張っておかなければ、せっかく長年、そこでキャリアを積んだとしても、結局その企業でしか通用しないスキル・能力しか身に付かず、市場価値も大して上がらないことになり兼ねません

普段、見えづらいことですが同じ業界、同じ職種で同じような問題に日々直面している技術者が世界には巨万といます。

転職するか、しないかという問題は置いておいても、その基準で見た時の自分の立ち位置、つまり市場価値を意識しておくことが大切かと考えます。

もちろん転職に一切興味がなく「何故、市場価値を気にせねばならないのか?」と考える方もいると思います。現職で定年まで過ごす覚悟があれば気にする必要はありません。ご存知の通り、東芝やシャープのような大手企業でも未来を楽観できない時代です。予測できない未来に備え、日頃から技術者の市場価値を高めていくことは「リスクヘッジ」でもあると考えます。

 

市場価値を決める7つの要因

①:今、何をしているか、何ができるのか

過去の経験も勿論大切ですが、それよりも「今、何に取り組んでいるか」という現在の視点がさら大切だと感じます。

何故かというと、その理由は2つあります。

1つ目の理由は、技術というのは日々進歩しているためです。急速に発展している技術分野でない限り、すぐに古い技術となることはありませんが、10年や20年と長期的な視点で考えいくと、新しい技術の登場により既存技術は段々と影を潜めていきます。

以前、経験した職場で面白い事例があるのでご紹介します。

私の会社ではシステム部門の責任者を採用したいと考え、某大手企業のシステム部門で長年に渡り経験を積んできた社員を採用しました。入社時点では、私も含め周囲からの期待も大きかったのですが、いざ入社してみるとその経験が期待された以上に使えるものではないことが分かりました。それは、その方の経験が今から約30年前に開発された技術に基づくものだったためです。従って、最新設備を導入していた私の会社と技術面でのミスマッチが起きました。

この事例の本質的な部分としては、単なる採用のミスマッチ事例ではありますが、「今、何をしているか・何ができるのか」という視点が市場価値を決めるうえで必要ではないかと考えます。

2つ目の理由ですが、人間というのは忘れる生き物だからです。知識もそうですが、現場での感覚というのも経験しなければ次第に薄れていきます。

経験はあるが第一線から退いた人と今も現場の第一線で問題に向き合っている人を比べると、仮に同じスキル・能力だとすれば企業から評価を得やすいのは後者になります。

 

②:経験

技術というのは、既に理論が確立されていることが多いです。

しかし、いくら理論・知識を知っていたとしても、現場でアウトプットできなければ意味がありません。

技術へ日々携わっていると、現場では理論や理屈では説明できない問題にぶち当たることがあります。その時、教科書では説明できないから認めないという技術者はいないと思います。

現場を知っている技術者であればあるほど、新たな問題が起こったとしても、これまでの成功経験や失敗経験から仮説を導き、解決プロセスを組み立てることが容易に出来るものです。

 

③:強み

技術者として日々就業していると、強みを持つことが必要だと感じます。

世の中に目を向けると、同じような職種の人というのは巨万といます。その中で、この分野のこの技術だけは誰にも負けない!という強みがあると市場価値は高まります。特許の取得など、客観的な指標があれば尚よしです。

バランスが良いオールラウンダーも技術の現場では必要ですが、ある分野の技術に長けたスペシャリストも必要なのです。

技術は広く、多岐にわたっているため、ある技術が別の分野で全く別の使い方をされることもあります。実際、現在は企業同士のオープンイノベーションなど協業が活発な時代であり、自身の強みである技術がどこでどのように繋がっていくかは予測が難しいものです。強みというのは、必ずしも先進分野でなくても構いません。

技術者としての強みを見つけることができれば、後はそこに時間を掛け合わせてみます。その強みも経験年数が長ければ長いほど、客観的な「強み」としての説得力が段々と増していきます。

 

④:知識

勿論、知識があることも市場価値を高めます。

先ほど知識があったとしてもアウトプットできなければ意味がないとお伝えしましたが、ここでいう知識は少し広義として捉えます。

例えば、医薬品業界のような法的な規制が多い業界では、知識がなければ仕事そのものが成り立たないことがあります。こうした業界では、背景にある知識を持たないと仕事として成立しない場合もあります。

また、技術に関する教科書的な知識があることも市場価値を高めます。それは、知識を持つことで技術者としてのアイデアの引き出しが増え、思考も深まるために技術者として好都合です。

 

⑤:所属

技術者のキャリアは、所属する企業の環境により影響を受けることは間違いありません。

基本的に技術者として活躍するためには、まず理論や知識をアウトプットできる環境が整っている必要があります。机上の空論で終わるだけでなく、大学等で得た学びを実際の現場で使えるまでに昇華させることが求められます。

所属する企業が、大企業か中小企業か、規模によっても変わります。基本的に、大手企業の中途採用では以前の会社がどのくらいの規模の会社であったかを気にします。やはり大手企業は、同じ大手企業出身の求職者を好みます。

確かに大手企業と比べると中小企業では制約が多いものです。設備面、技術面、人・教育面などで資本力のある大企業が有利であることに違いありません。

設備が整っていると使える技術の幅が広がります。保有する技術が多いと知識が増えて、経験することでやがてスキル・能力として身に付きます。人を見ても、一般的に大企業は給料が良い、安定していることからも、優秀な技術者が多く在籍しています。社員教育にかけられるコストにも差があるため、教育面でも大手に分があります。

 

⑥ソフトスキル

ソフトスキルというのは聞きなれない言葉かもしれません。意味は、以下の通りです。

問題解決、交渉やモチベーションアップなど、非定型な(主に対人的な)技能のこと。コミュニケーション、語学力、リーダーシップ、ファシリテーションなどのスキルを指す。

(出典:はてなキーワード

つまり、対立するハードスキルというのが目に見えて評価しやすいスキルであるのに対し、ソフトスキルは仕事をするうえで支えとなるような対人スキル、語学力、リーダーシップなど目に見えづらいスキルのことを指します

かつての技術者は現場で黙々と技術だけに向き合えば良かったかもしれませんが、ここ数年の間でソフトスキルという概念が広まり、今後は技術者と言えど、これらのソフトスキルが求められる場面が増えていきます。

特に、人間関係を構築するうえでのスキルは重要であり、軽視できません。

仕事をしていくうえで、一人で出来ることなど限られています。周りからのサポートなしに仕事は成り立ちません。周りを気遣え、自分がしたいように周りをコントロールする力が必要で、その基礎となるのが人間関係を構築するソフトソキルなのです。

実をいうと、面接そのものがこのソフトスキルの見せ場になります。面接官に自分を売り込む行為がソフトスキルに基づくものであり、基本的な対人スキル、論理的な思考能力、プレゼンテーション能力などを高め、力を発揮します。相手の気持ちや意図を汲み取り、相手の立場や目的を理解した立ち振る舞いが出来るかどうかが鍵です。

 

⑦+α(プラスアルファ)

技術者として+αがあると市場価値は高まります。

+αとは何でも構いませんが、ユニークであればあるほどオンリーワンとなって市場価値がさらに高まります。

普段、何かを買った時に「オマケ」が付いてくると嬉しくなりますが、このオマケが+αに該当します。例えば、部下を持つ技術者はマネジメント経験を持つことが+αになりますし、工場の立ち上げや運営を経験した技術者であればプラントマネジメント経験が+αの部分となります。

ひょっとすると、この+αの部分というのは自分自身では気づきにくい部分かもしれません。実際に企業の選考を受けてみて、思わぬところで評価される、それが+αの市場価値です。

 

好きこそものの上手なれ

余談ですが、有名なことわざに「好きこそものの上手なれ」という言葉があります。

このことわざの意味は以下の通りです。

好きこそ物の上手なれとは、どんなことであっても、人は好きなものに対しては熱心に努力するので、上達が早いということ。

(出典:故事ことわざ辞典

「趣味を仕事にするな」とよく言われますが、私は「好きなことこそ、仕事にすべき」だと考えています。

趣味でも同じですが、とにかく自分が好きなことや興味を持っていることに関わる時間というのは、楽しいものです。

仕事で「楽しい」と感じられると技術的な好奇心が芽生え「もっと知識を増やしたい」や「次はこんなことをしてみたい、やってみたい」など欲求が次第に増えていくものです。

「好きなことが思う存分出来る環境」というのは私が理想とする技術者の就業環境です。そのような環境に身を置くことで、技術者としての市場価値は高まる方向へと傾いていくのだと思います。

 

まとめ

いかがでしたか。

技術者やエンジニアの7つの市場価値についてお伝えしました。

普段、目の前の仕事に向き合っていると、どうしても視点が現職に置かれてしまいますが、時には外部に目を向けて自分自身の市場価値について考えてみるとよいでしょう。

業界ではどの技術がトレンドであるかを知ったり、自分と同じような年齢・経験年数の人たちはどのようなことをしているのであろうかと関心を寄せてみたり、自分のスキル・能力に対してこの報酬は妥当であるのかと考えてみる、など様々な視点から自分のキャリアを見つめてみます。

市場から見て、自分自身に足りない部分があるのであれば、実際の仕事で経験できるところはそこで取り入れ、難しいようであれば自己啓発でフォローするなどの工夫が必要です。

 

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Gon
キャリアクエスト運営責任者。 20代のうちに転職を3回経験し、現在4社目。自身がキャリアに悩み、転職を繰り返した経験をベースに、同じようにキャリアへ悩む20代、30代に向けてキャリア開発支援、転職支援を行いたいと考えている。

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