【研究者への第一歩】研究概要を書くうえで絶対に押さえておきたいポイントとは?

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【研究者への第一歩】研究概要を書くうえで絶対に押さえておきたいポイントとは?

研究内容が選考に直接影響しないという事実Gonです。

理系の学部生や大学院生が就職活動をするうえで、エントリーシートや履歴書とともに提出が求められるのが「研究概要」です。

提出する企業により異なりますが、A4で1枚~2枚程度で作成することが求められます。

特に、研究職へ応募するときには必ずと言っていいほど「研究概要」の提出が必要となります。そのうえで、もしも書類選考の突破が叶えば、面接などの次の選考で「研究内容のプレゼンテーション」が実施されます。

今回は、企業研究者への第一歩として求められる紙ベースの「研究概要」を書く上でのポイントをお伝えしたいと思います。さて、何を意識して書けばいいのでしょうか。

研究概要の提出が求められる理由

そもそも企業が何故、研究概要の提出を求めるのか、その理由を考えたことがありますか。

企業というのは、就活生の「研究内容」を知りたいことは知りたいのですが、それよりも、「研究という課題に向き合うあなたの姿勢や心構え」や、そもそも「何故、その研究テーマを選んだのか」をという研究内容を材料に人間性の部分を知りたいのです

もちろん分野によっては「大学で勉強してきたこと」や「研究内容」そのものが、その企業の方向性と合致することが前提の企業もありますので、一概には言えませんが、多くの場合、前者の研究内容を通じて人間性を知りたいと思っています。

また、研究職を志望するならば、「研究者として求められるプレゼン能力」の資質が備わっているのかという視点でも評価します。

これらのことから「研究概要」では細かな内容がどうこうよりも、研究のあらすじを分かりやすく伝えることが求められ、資料の作り方にも「見やすいこと」、「分かりやすいこと」、つまり「読み手の立場を考え、その視点に立てているのか」を評価しているのだと思います。

 

研究内容が選考に直接影響しないという事実

私を大学、大学院と3年間指導してくださった先生は、かつて外資系製薬企業の研究員でした。研究員時代に、何度か新卒の面接官を経験したということで、面白いエピソードを話してくれたことをよく覚えています。

『今まで研究職になりたい学生の面接を担当し、沢山の研究プレゼンを聞いてきたけど、抜群に面白かったのは「ウナギはどこで産卵するか?」という研究テーマだった。』

当時、面接を担当した面接官全員が満場一致で、その学生を「通過」させたそうです。

このエピソードから言えることは、ただ「一つ」。

はっきり言って、「研究内容」は志望業界・職種とは関係ないということです。

それもそのはず。研究内容が直接選考に関係あるのであれば、製薬企業では「薬に関連する」研究テーマで研究をしてきた学生を採用するはずです。

この事例のように多くの場合には、「研究内容」が直接「選考に影響する」ことはありません。つまり「自分の研究、やってきたことを少しばかり大げさになっても、面白く、魅力的に語れるか」という能力が必要なのです。

しかし、これにも例外があります。特に、博士課程の学生を対象に研究内容が選考に影響する場合もあります。博士の就活では専門性の合致が一つキーになるかと思います。

 

言えないこと・書けないことは書かなくてよい

社会人になれば、当たり前のように常日頃「守秘義務」を意識します。

それは「職務上知った秘密は口外しない」という基本的な内容です。従って、いくら就活生でも「事情によっては言えないこともある」ということは理解しています。

特に、研究内容によっては以下のことが想定されます。

  1. 特許など知的財産が絡んでいる場合
  2. 企業との共同研究で詳細な内容まで言えない場合

私も当時は、1に該当するテーマでした。既に学会等で公表している研究データであればともかく、どこまで公表できるかという判断は決して自分では行わず、指導教官に確認しましょう

最近出たばかりの知見(まだ公表していない生データなど)をポロポロと話す学生がいたら、逆に評価は下がると思います。信頼できない学生を欲しい企業はいません。

正直に「詳細な研究内容に関しては開示できません」と申し出ることも必要です。しかし、それでは何も書けませんから、秘密保持に抵触しない程度に研究の大枠を言える範囲で伝えればいいかと思います。

 

研究概要は科学論文や学会の要旨ではない

勘違いする人が多いのが、研究概要を「科学論文」や「学会の要旨」だと思って、専門用語を織り交ぜて書いてみたり、書き方が「論文調」になったりする場合です。

絶対に忘れてはいけないのが、「読み手はその研究分野の専門家ではない」ということです。

その研究分野の専門家が見ることの方がケースとしては少ないと思います。一般の社員(文系出身者も当然含まれる)が見るのだと意識し、専門用語を多用するのではなく自分の研究の面白い部分(コア部分)を中心に書いてみるとよいかと思います。

特に、「研究背景」に力を入れて書くといいと思います。研究内容は難しくて分からない人でも、その研究背景や意義は理解できる部分です。

 

業績については正確に詳細に

研究概要の最後には、必ず「業績」を書きましょう。

研究の業績というのは、必ずしも「自分自身が」学会で発表したり、科学論文を執筆したりすることを指すのではなく、自分自身の周辺の人(例えば、指導教官など)が発表した内容でも自分自身の業績とすることができます。

ただし、自分自身が発表した業績については「〇」を付けるなどし、人の発表と区別するといいと思います。

 

提出前に第三者のチェックを受ける

研究が本職ともいえる大学院生にとっては、研究概要は他のエントリーシートや履歴書と同じくらい重要な応募書類となります。

「研究概要」ができたら、次に第三者のチェックを受けましょう。

チェックを依頼する人は、①文系の学生、②理系の学生(専門外)、③理系の学生(専門内)、④大学教授(指導教官でよい)、⑤社会人と年齢やバックグラウンドが異なる5名程度が選べればよいかと思いますが、周りに協力出来る人がいなかったり、急ぎでの提出となれば、最低でも「④指導教官」のチェックは受けるようにします。

エントリーシートと違って研究概要の場合は、一度、ガッチっと固まれば、就活期間中において使いまわすことができます。従って、そこは労力を惜しまず、身近な人に依頼して、添削してもらってください。

第三者のチェックを受けることで、自分では気がづかないことが見えてきます。

 

まとめ

いかがでしたか。

研究概要を書くうえで絶対に押さえておきたいポイントを幾つか紹介しました。

私が就職活動を経験してみて、研究概要でおススメしたい方法は、まずはブログなどの情報をもとに自分で書いてみて、その後、指導教官に一度見てもらうことです。

就職活動では、周りを巻き込めるのであれば、巻き込む方が成功する確率は高まります。

転職と違って、何もかも一人で済ませようと思うのではなく、言葉は悪いですが「利用できるものは全て利用する」くらいの気概で臨みましょう。

また、研究者についてもっと知りたい方は以下の記事を読んでみてください。

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Gon
キャリアクエスト運営責任者。 20代のうちに転職を3回経験し、現在4社目。自身がキャリアに悩み、転職を繰り返した経験をベースに、同じようにキャリアへ悩む20代、30代に向けてキャリア開発支援、転職支援を行いたいと考えている。

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