現役転職エージェントが教えてくれた「年収交渉で困らないための極意」とは

年収交渉

現役転職エージェントが教えてくれた「年収交渉で困らないための極意」とは

Gonです。

「年収を上げたい」、これは働く者として誰もが同じことを考えるでしょう。

年収を上げる一つの方法として「内定後の年収交渉」があります。年収交渉では、企業から提示された条件(予定年収等)に納得できるのであれば、年収交渉を行う必要はありません。すぐに内定を承諾して、早いうちに入社準備や退職交渉へ移っていきます。

しかし、どうしても納得ができない、もう少し年収を上げて欲しいと思い、それを望むのであれば、内定先企業と年収交渉を行うべきです。

今回は、過去に私が内定先企業と年収交渉を行う前に、プライベートで交流のあった転職エージェント勤務の知人から伺ったことを、「年収交渉で困らないための極意」としてざっくばらんに紹介したいと思います。

内定の受領から承諾までのプロセス

ひとまず内定を受領してから承諾までのプロセスについて振り返っておきます。

企業から最終面接に合格し、内定が通知されると同時に「労働条件通知書」「入社承諾書」が送られてきます。

ここでは、よりイメージを持たせるために実際に私が受け取った文面を紹介したいと思います。

 

1:労働条件通知書

この労働条件通知書というのは実は法律要件となります労働基準法第15条で明記されています。

(労働条件の明示)

第15条
1. 使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない
2. 前項の規定によつて明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。
3. 前項の場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から十四日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。

(出典:wikipedia

企業が人を採用する時、つまり雇用契約を結ぶ前、厚生労働大臣の承認が取れた方法で必ず労働者に条件を明示する必要があると書かれています。

つまり、どのような内容かというと、以下の通りです。

1.労働契約の期間に関する事項
2.就業場所および従事すべき業務に関する事項
3.始業、終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇ならびに交替勤務について
4.賃金の決定、計算、支払いの方法、締め切り、支払いの時期について(ただし、賞与・退職金については除く)
5.退職(解雇含む)に関する事項
6.期間の定めのある労働契約を更新する場合の基準に関する事項(更新の有無、契約更新の判断基準)

入社する意思を固めるうえで必要な判断材料は書面に記載されることになります。内定を受けたならば、必ず「労働条件通知書」を確認します

今回のテーマは年収ということなので、ここに明示される4が該当します。

 

2:入社承諾書(内定承諾書)

一方、入社承諾書というのは私が受け取った文面(上記)でもあるように、署名・捺印は必要ですが、労働条件通知書とは異なり法的要件ではないため、拘束力はありません

つまり、この入社承諾書では、労働条件通知書を見て「入社を決意します」、「内定を承諾します」という意思を企業側に伝える書面となります。

 

3:内定を承諾する

内定を承諾し、入社を決意したならば、先に明示された労働条件通知書へ納得したこととなり、入社後に労働条件に不満があったとしても企業側に異議を申し立てることはできません。労働条件に不満があるのであれば内定をむやみやたらと承諾しないことです。

今回の記事で紹介する年収交渉も同じです。

年収交渉とは、労働条件通知書の項目4で記載された「年収」について納得できないために企業側へ再考を依頼する行為となるのです。

 

年収交渉で困らないための極意

①:基本は現年収や現月収との比較

いくら年収を上げて欲しいと思っても、企業側にも簡単には上げられない事情があります。

基本的には、年収は現年収に基づき、年齢や経験に応じて各企業の給与テーブルに当てはめられ増減されて決まります。企業によっては、他の社員とのバランスを見て判断し、特別扱いや不公平とならないように配慮することもあります。

それでも、提示された年収が低いと感じたならば、まずは「現年収」と「現月収」との比較で企業側と話を進めるといいようです。

何故、現在との比較なのかというと、今の年収というのは現職の企業で判断されたある意味「適性年収」ということになります。自分のスキル、能力、業務成績、業務態度などから勘案し、決められたものであるため、それより低いとなれば「適性年収」より低いとなり、もう少し上げてもらえませんか?という話が通じやすくなります。

逆に言えば、現年収よりも高い金額を望む時は大変です。適性年収よりも高いスキルや能力があることを示さなければなりません。

 

②:生活環境の変化

特に、月収が下がる場合に有効ですが、転職により大きく生活環境が変わることも有効だそうです

例えば、住宅に関する費用ですが、田舎から都心に移ることで家賃が上がってしまい、現在と同じ月収では現在と同じ生活水準を保つことが難しいかもしれないという不安を正直に話してみます。

具体的に試算してみて転職前と比較して転職後はこう変わるという論理展開がよいかと思います。企業側も鬼ではないので、そのような事情があれば再検討してくれることでしょう。

私も実際、年収を上げてもらう時に使った手の一つです。私の年収交渉体験談を記事にしていますので、まだ読んでいない方は以下もよろしくお願いします。

 

③:エージェントを通じて交渉する

よく野球選手が所属する球団と契約更改する場合、代理人を立てることがあると思います。これは交渉の場に本人が出てしまうと、球団に言いづらいことが言えないまま交渉が終わってしまったり、強気に攻めて交渉しすぎた時にシーズン開始後の期待値が上がりすぎてしまうことを防ぐためだと考えられます。

これは転職においても同じです。年収は生活に関わるものですし、人はお金が絡むと言いたいことも言えずに終わってしまうこともあると思います。転職活動では、転職エージェントのアドバイザーがその代理人となって、代わりに企業側と年収交渉をします。代理人であるため、多少は言いづらいことも言ってくれるし、そもそも年収交渉のプロフェッショナルであるため、自分が直接行うよりよい成果が得やすいと思います。

しかし、これが使えるのも転職エージェント経由で企業へ応募して内定した時のみです。リクナビNEXTのように転職サイト経由の場合は自分で行わなければなりません。転職では、転職エージェントを活用するというメリットがここにあります。詳しくは以下の記事に記載しています。

 

④:交渉スキルを使う

普段、営業職としてお客様と接している方には有効かと思います。

何故ならば、転職活動というのは言い換えれば「”自分”という商品をいかに企業に高く買ってもらうか」ということに尽きます。

自分という商品の魅力や特長を整理して、企業にもう一度売り込んでみれば、企業からも「金額はもう一度検討してみます」と返答を受けるかもしれません。

あと、自分で交渉する際ですが、交渉する相手も考えなければなりません。

基本的に内定後の窓口となるのは人事系の社員となります。従って、人事系の社員に自分のスキルを売り込んだとしても、そこで大きく評価が上がるとは思えませんし、伝言ゲームとなって人事権を持つ役員に伝えられるだけです。ニュアンスも伝わりづらいし、100%が伝わるとは言い切れません。

やはり交渉するならば人事権を持つ役員クラスとなります。多忙のため断られることもあるでしょうが、メールでのやり取りができないかと申し出るのもいいでしょう。

 

⑤:割り切る

初任給が一生続くわけではありません。

労働条件通知書で示される金額というのは、その企業の初任給、初めの年収ということです。入社後にスキルや能力を存分に発揮し、実力次第では昇進・昇格となり年収もぐんぐん上がるかもしれません。

そのためにも入社前に、その企業の昇給率や昇給に関する規定を確認しておくといいでしょう。年収比較サイト等で平均年収を調べてみたり、四季報等で昇給率を調べてみたり、方法は様々です。昇給テーブルや昇給のしやすさというのは、その企業ごと決められているので一般論でこうであるとは言いにくいものですから、まずはその企業の昇給について把握します。

また、転職というのは、初めは評価ゼロからのスタートとなるため、年収が落ちることもあるようです。特に、現職が大手企業で月収、賞与、時間外手当も受け取っていた方が、中堅や中小へ移ればそれは下がるのも当たり前のように思います。

前職での経験から期待されて入社する場合も想定されますが、20代や30代の場合の多くは評価ゼロからの再スタートと思っていいのではないかと思います。

 

まとめ

いかがでしたか。

一度経験してみると分かりますが、年収交渉をいざ自分でするとなると緊張するものです。「こんなこと言っていいのかな?」、「これは言い過ぎかな?」と幾つも手の内にあるカードを切りながら、企業側の反応を見て進めていきます。

交渉の中で企業側が渋った顔をすれば妥協することも必要です。妥協ができなければ、その企業の内定は辞退すべきかもしれません。妥協もできないくらいの金額で、内定を受けて入社しても、何年後かに年収で悩んで転職することになりませんか?その心配があるのであれば辞退して、それよりもやりがいなど他の面を優先するのであれば妥協して承諾します。

私は、転職が多いことについて別に何とも思いませんか、無駄な転職を重ねることは自分の価値を下げるだけでメリットは一つもないと考えます。

また、リーダーやマネージャーの経験があり、転職先でも役職を持たない限り、転職サイトを通じた応募では年収UPにおいて高望みはできないようです。転職エージェント経由であれば、プロの代理人が行うため、少しは期待できるかもしれません。

とにかく年収交渉は、個人の事情により様々なケースが想定されると思います。もしも、お困りの場合は、コメント欄もしくはお問い合わせよりご質問ください。

 

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Gon
キャリアクエスト運営責任者。 20代のうちに転職を3回経験し、現在4社目。自身がキャリアに悩み、転職を繰り返した経験をベースに、同じようにキャリアへ悩む20代、30代に向けてキャリア開発支援、転職支援を行いたいと考えている。

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